現役女性タクシードライバーの生の声を聞いてきました!求職者からの質問が多い内容を中心に、それぞれの心温まるエピソードも聞くことができました!現在転職活動されている方、これから転職を検討しようと考えている方、タクシードライバーというお仕事も選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
お客様との暑い日の想い出
Aさん タクシー乗務員歴:23年目 株式会社カンコー
Q.タクシー乗務員になったきっかけは?
A.この業種は年齢が増してもずっと勤め続けられると思ったのがきっかけです。長く働きたいなと思ったので。当時はバスの運転手も考えていました。免許も色々取りたいと思っていたのですが、タイミング的に今の会社にご縁があって就職させていただきました。
Q.タクシー乗務員になって良かったと思うことはありますか?
A.高齢者のお客様や女性のお客様は特に喜んでくださいます。「あ、女性ドライバー来てくれた」って。やっぱり女性ドライバーはまだ人数が少ないんです。
Q.タクシー乗務員になって大変だったことは?
A.都会からいらっしゃるお客様はスーツケースがばっかでかいんですよ!(笑)大きいスーツケースがすごく重くて、それで1回腰を痛めそうになったことがありました。でも女性ドライバーなので、男性のお客様が手伝ってくれるんですよ。多分男性の運転手だったら手伝っていただけないのでしょうね。
※新潟の方言で「ばっか」というと「すごく」とか「とても」という意味になります。
Q.入社前と入社後のイメージの違いはありますか?
A.男性社会っていうイメージがすごい強いと思うんですけど、私も入る前は男性社会で、年配の方が多くて、暗そうなイメージだなって思っていました。でも全然そんなことないんです。みんなしゃべり好きで、とにかく明るいです。特に社員同士がフレンドリーな感じで仲がいいので、ずっとしゃべってますね。うちは社屋の2階に食堂がありまして、そこでみなさんニュースを見ながら食事していますが、そこでもずっとしゃべりっぱなしです。そこで情報交換しています。全然暗いイメージはないです。楽しいですよ。
Q.今後の目標をお聞かせください。
A.せっかくこの職業に就いたので、長岡のことをたくさん勉強して、よそから入ってきたお客様にアピールできるようになりたいですね。観光をちょっと交えながら世間話ができるような運転手を目指しています。
印象に残っているエピソード
駅から乗ったお客様で、多分栃尾だったと思うんですけど、全然聞いたことがないような山奥に行きたいってお客様は言うんですが、それは何十年前もの記憶で、全然道路が変わってるし、けどそこに是非行きたいって言うんです。ふたりで汗だくになって探し回って、無事にそのお宅にお送りすることができました。後日その方からハガキをいただきました。あの暑い夏の1日は忘れられない思い出なので、まだ覚えてますね。20年位前のことでしょうかね。ふたりで汗びっしょりになって探したんですよ。一生懸命探して良かったなってお宅が見つかって嬉しかったんですけど、そのあとに嬉しいお手紙をいただいて。地図に挟んでまだとってあります。お客様に喜んでいただけると、やりがいを感じますね。
コロナ禍の新人ドライバー
Bさん タクシー乗務員歴:7カ月 中越交通株式会社
Q.タクシー乗務員になったきっかけは?
A.年を取ってから何ができるかと、何の仕事だったら長く働く事が出来るかを考え、その時にタクシーを選びました。人と接することと、人と関わることが好きなので、他の業種も検討はしました。二種免許は会社に入社してから取らせていただきました。会社の研修と同時に入校して、約1カ月くらいで取得しました。
Q.タクシー乗務員になって良かったと思うことはありますか?
A.お年寄りの方が非常に喜んでくれますね。女の人が来てくれ良かったってたまに言われます。会社の同僚は男性が多く、みなさん優しく教えてくれますね。車のヘッドライトが切れていると交換を手伝ってくれたり、みなさん本当に優しくしてくれます。
Q.独り立ちして一番最初に乗せたお客様って覚えてますか?
A.覚えています!初めては女性のお客様で、印象深く、緊張した覚えがあります。支払いもクレジット払いだったのですが、自分自身でイメージしたとおりになんとかできました。
Q.入社前と入社後のイメージの違いはありますか?
A.コロナの影響があったと思うのですけど、待機の時間が長いことがありました。でも逆に新人なので、自分のペースで仕事を覚えられたといういい面はありました。
Q.今後の目標をお聞かせください。
A.まだ自信がない地理を覚えたり、建物を覚えてスイスイ行けるようになりたいです。ナビをセットしなくても自分でスムーズに行けるようになりたいです。
印象に残っているエピソード
たまたまお客様と会話をしていたら、私の地元に前住んでいたことで話が盛り上がりました。話をしているうちに母と知り合いだということがわかり、「お母さんによろしく」と、その時家に持って帰ろうと思って買っていたお菓子をもらいました。そこで会話をしていなかったらわからないままで終わっていたのでしょうけど、相手のお客様が会話したいのか、したくないのか、空気を読んで会話をすると楽しいですし、話して良かったなと思います。
常連おばあちゃんへの声かけ
Cさん タクシー乗務員歴:17年 長岡タクシー株式会社
Q.タクシー乗務員になったきっかけは?
A.ハローワークに行ったときにどういう仕事が良いか考えました。以前に車の運転の仕事をしていたので、車の運転が良いなと思って、検索していました。その時に日勤のタクシー乗務員の募集があったので、ここが良いなと思って。配送の仕事は4年くらいでしたが、外を運転して回っているほうが私は良かったなと思ったのでタクシーにしました。
Q.タクシー乗務員になって良かったと思うことはありますか?
A.「女の人で良かったな」ってよく言われますね。タクシーは密室の空間なので、女性のお客様からは「女の人で良かった」って言われます。安心感があって気が楽なんでしょうね。買い物後のおばあちゃんには「女の人のほうが頼みやすいから良かった」と言われたことがあります。女性のほうが声をかけやすいのかもしれないですね。
Q.タクシー乗務員になって大変だったことは?
A.あると思うんですけど…大変なこととか全然思いつかないんです、いやなことは忘れるタイプなんで。(笑)
Q.入社前と入社後のイメージの違いはありますか?
A.入社するとき何も想像してなかったので、別に普通の会社っていうイメージです。男性の方ばっかりだなっていうのはありました。私が入ったときは30代半ばだったんですけど、みんなかなり年上の方ばっかりでしたが、みんな優しかったです。男性の職場で自分にできるかな?とか思ってましたけど、やってみて良かったです。
Q.今後の目標をお聞かせください。
A.体に、健康に気を付けて、安全運転で、末永くできればと思っています。
印象に残っているエピソード
何年か前のことですが、よく乗られるおじいちゃんとおばあちゃんがいて、ずっとふたり一緒だったんですけど、ある日おばあちゃんがひとりだけで道の端っこに座ってて、どうしたのかなと思って。ひとりってことはまずなかったので、声を掛けたんですけど、おばあちゃんは何言ってるかわからなくて。会社からそこのお宅に電話してもらい、ひとりでここにいても大丈夫なんですか?って聞いてもらいました。そしたらうちに連れてきてくれって言われて、何だったら送りますって言ったんですけど、警察に寄ってから家に届けてくれって言われたんです。なんで警察に寄らなきゃいけないのかなって思ったら、そのおばあちゃん徘徊で出てたそうなんです。送り届けたらありがとうって言われました。良かったです。よく乗られる方だったから顔見て分かったんですけど、知らないおばあちゃんだったら声を掛けることもなかっただろうと思います。
タクシー乗務員一筋25年!
Dさん タクシー乗務員歴:25年 三越タクシー株式会社
Q.タクシー乗務員になったきっかけは?
A.もともと工業短大で車の整備に関する勉強をしていたので、車に関わる職を探そうと思っていました。その時は新潟市のほうでは仕事がなくて、たまたま長岡市で探したら今の会社の求人があって、運転も好きだったので、それでこの仕事に就きました。
Q.タクシー乗務員になって良かったと思うことはありますか?
A.駅からとか、指名だったり、指名以外でも何回か乗られて、「〇〇さんですよね」って名前覚えてもらえていたのがすごく嬉しかったですね。逆にお客さんを覚えてないんだなあと思いました。
Q.タクシー乗務員になって大変だったことは?
A.私はユニバーサルデザインタクシーに乗っていて、車いすのお客様をお迎えに行くことがあるのですが、車いすを部屋から吊っていくこともあるんです。特に古い家屋ですとなかなか廊下が狭かったり、段差があったり。女性ドライバーだとご家族の方が手伝ってくれる面はあるんですけど、やっぱりちょっと重たい方だとなかなか…そういう時がありましたね。荷物もそうですけど、そういう場面だと男性との力の差を感じます。
Q.入社前と入社後のイメージの違いはありますか?
A.入った当時は若かったので、ほとんど娘みたいに可愛がってくれました。今もそうですけどね。
Q.今後の目標をお聞かせください。
A.会社の看板背負っていますし、やはり女性ドライバーは目立ってしまうので、安全快適な運転を心がけています。長岡ブランド、女性ブランドを傷つけないようにより一層頑張っていきたいと思っています。
印象に残っているエピソード
すごい大雪だった時に、配車で個人宅にお迎えに行こうとしたら、雪壁で全然インターホンを鳴らせるような状況じゃないんです。除雪車が来て押してあって、完全に家の玄関が雪の壁でした。タクシーの車の中からスコップを取り出して、頑張って掘って、道をつけていったことがありました。やっとインターホン鳴らしたらおばあちゃんに喜ばれて、大変でしたけど、頑張って良かったなって思いました。
まとめ
いかがでしたでしょうか。他の業種にはない、タクシードライバーならではのエピソードにとても心温まりました。ほんの短時間でもお客様の記憶に残る接客が出来る事が、やりがいにも繋がるかと思います。様々な人と接しながら、自分自身も成長していける職業だと思います。